写真展示用の額
写真を初めてもう40年近くになります。ふた昔くらい前には、飲食店に写真を飾らせていただくというようなことがあったのですが、最近はすっかり引きこもりで、ネットの中だけの住民になっておりました。今の時代、もうそれで十分だよねと思っていたのですが、昨年、リアル写真展に誘っていただいたのをきっかけに、「リアル展示」にもトライを初めております。で、その矢先に「新型コロナ禍」で気勢をそがれた感があるんですけれど。
リアル写真展でプリントをどう展示するか?ってのは悩ましい問題。美術館や本格的なギャラリーで見かけるような仕様で展示をしようと思うとかなりのコストがかかるのです。そこで見栄えとコストの間で色々考えて、私がこれまで使ってきた額、フレームを紹介したいと思います。
Kenko 「ギャラリー」
Kenkoのギャラリーは写真用の市販額の一つです。黒の細身のアルミフレーム、付属のマットは黒色というシックな造りです。 20年以上前に展示に使っていたものが十数枚自宅にあったので、これまで3回の写真展全てのメイン展示用にこれを使い回しています。
実は2019年の写真展で、あと一枚追加で必要になり、当時は「コニカ ギャラリー」して販売されていたので、流石にもう手に入らないだろうと思って調べたら、同じ仕様のものがまだ販売されていることがわかったのです。その時のブランドは「DNPフォトイメージング」でした。今は「Kenko 」です。販売会社が変わったとはいえ、額としてはかなりのロングセラーと言えるのではないかと思います。
お値段はAmazon価格でも全紙 4,955円、半切 3,791円 。一般的な写真額と比べてもお高めなので、もし額を何も持っていない状態で選ぶなら、この額は選択しなかったと思います。
ずっとオリジナルの黒マットのまま使っていましたのですが、最近の流行りじゃないような気がして、2020年の展示では白マットに変えました。
マットは額縁屋さんで色や寸法を指定して購入できます。私は「額縁のタカハシ」さんにネットで注文。もちろん寸法は自由なので写真に合わせて大きさやアスペクト比を変えられます。全紙サイズの額にA2サイズのプリントを入れたり、半切用の額にスクエアの写真を入れたり自在にできるのでオススメです。
アクリル板で前面をカバーするのが普通の使い方ですが、写真展ではそれを背後に回して写真を表に出すのがむしろ一般的です。写り込みを避けたいのと、用紙の特徴を生かしたいからです。でも、アクリル板を無くすとマットや写真が浮きやすいのが悩みの種。ハレパネなどにマットごとガッチリ固定して額装すれば良いのですが、手間やコストやプリントの保管スペースやら色々考えてしまって、いつも不完全なままの展示にしてしまってます。実は「裏打ち」(プリントの波打ちを防止するために厚手のプラスチックシートを裏に貼ること)も写真展ではサボっています。もちろん額装販売する場合はちゃんと貼りますのでご安心を。