私のストリート写真の原点ともいえるのがニューオーリンズのバーボンストリートです。ジャズ発祥の地としても知られるニューオーリンズはアメリカ合衆国 ルイジアナ州 ミシシッピ川の下流にある都市。ここは在米中にどうしても行きたい街のひとつでした。最初の訪問は2011年の4月。もちろん目的地は観光の中心地、フレンチクオーターと呼ばれる旧市街です。最も有名で賑やかな通り「バーボン・ストリート」に面したホテルに泊まり、カメラ片手に街を歩きました。

 バーボン・ストリートに軒を連ねるバーやストリップ小屋が営業する夜になると、様々な音楽が通りに漏れ出して融合し、人々は踊り始め、バーボンストリートはさらに輝きを増します。アメリカ人がここでこんなに羽目を外すのは、米国内では一般に禁止されている「野外飲酒」がこの地ではフリーなことも理由のひとつかも知れません。それだけでも彼らにとっては十分に非日常なのです。このときのメインカメラはPanasonic のコンデジ、ライカバージョンもあった「LX3」でした。今のデジカメと違って高感度特性は知れたもの。ブレなど気にせず、音楽と流れに身を任せてシャッターを切りました。

 2度目の訪問は2012年の大晦日から1月1日。この地のNew Year countdownイベントはTV Newsでも時々紹介されるくらいには有名なので、年越しを体験してみることにしたのです。この町で最も大きなイベントである2月のマルデグラというカーニバルにも行きたかったのですが、残念ながら訪れるチャンスを作れませんでした。