富士宮まつり秋宮写真展

競り合い始め!

2020年3月12日(木)〜3月22日(日)

富士宮市宮町 江戸屋本店ギャラリー

 新型コロナウイルスで大変な時期にも関わらず、富士宮まつり 秋宮 写真展「競り合い始め!!」をご覧いただきありがとうございます。また毎年おまつりで、皆様の素晴らしいパフォーマンスを撮影させていただき、大変感謝しております。本来なら在廊してご挨拶をさせていただくところですが、コロナウイルス対策のため、皆様のギャラリー滞在時間が長くなりがちな作家在廊は極力控えさせていただいております。ご理解のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

 私が富士宮に住み始めたのは1988年でした。当時、秋まつりの存在はなんとなく知ってはいたものの、時折お囃子の練習の音を耳にする程度で、実際にお祭り見物に出かけることはありませんでした。

 何がきっかけたっだかはもう忘れてしまったのですけれど、初めてこのお祭りを実際に見たとき、想像以上に活気があって素晴らしいお祭りであることに驚きました。

 フイルムの時代は、動きの激しいお祭りは難しい被写体だったのですが、その頃ちょうど機材がデジタル化して、私のようなさしたる腕も持ち合わせていない素人でもそこそこの写真が撮れるような時代になっていました。

 そしてこのお祭りは各町内で行われる競り合いを、さしたる混雑もなく自由に撮れる環境だったことも幸いでした。

 最初は夕暮れ時の山車の風情や競り合いの様子を漠然と撮っていましたが、いつしかお祭りに参加している一人一人にフォーカスを当てるようになりました。

 それは、お祭りに参加している皆様が魅力的だったことはもちろん、SNSを使うことで、被写体になっていただいた方に直接写真が届けられる環境になったきたことも大きいと思います。

 写っているご本人に、「今までで一番格好良く写ってるぜ」と思っていただける写真を撮りたい、そしてそれを届けたい。これが今の私のお祭り撮影の最大のモチベーションです。

鬼頭 宏和